半導体製造装置の部品の一つであるSiフォーカスリング(FR)の製造に携わる仕事に従事しております。より具体的に述べるとFRや電極材料の加工の製造技術担当として製造現場で発生するトラブルへの対応や新しい加工機の導入、試験品の加工、最適な加工条件出し、新規品の立ち上げ、作図、効率的な工程へ改良する「工程変更」の立案・実行、新規技術の探索・取り込みなど業務は多岐にわたります。そのため、製造技術は様々な部署との連携が求められます。製造技術の役割は、製造現場を会社の「筋肉」であると例えるならば、営業、品証、開発といった会社を支える「骨格」とを繋ぐ「腱」のような役割を果たしています。その業務内容ゆえに製造の末端から中枢に至るまで多くのことを学ぶことができる事が魅力の一つです。製造技術は仕事の裁量が大きく、自分のアイデアを量産に反映させる事で多額の効果金額を生み出す事ができたり、大きなトラブルの種を炎上する前に摘み取る事もできます。しかし、裁量が大きい事の裏を返すと、責任が大きいのも事実です。そんな時は上司に相談するなどして自分一人で仕事を抱え込まず、周りを巻き込みチームの同意を得て行動を起こすようにしています。
職場の雰囲気としてはかなり自由であると感じます。そのため、自分の意見は通りやすいと感じています。自分のやりたい事を上司に提案すれば断られる事は少なく、まずはやってみたらいいのではないか。と言ってくれるような雰囲気の職場です。しかし、当たり前のことですが、自分で始めた事に対しては必ず進捗と成果が求められます。
私の仕事での失敗談は現場への指示のミスです。製品の加工の工程はおおまかに平研とマシニングに分かれます。そのうち平研は現場の方に指示書を出して加工をお願いしていたのですが、その指示書に誤りがあり、寸法NGとなり出荷できない事になった事がありました。本来ならば、こうような指示を出す場合は必ず誰かに確認を取り、指示の内容に問題の誤りが無いか確認しなければならないのですがその時はスケジュールが切羽詰まっており、確認を怠っていました。数分で終わる確認のために大きな損失になってしまったこの経験以降、どれほど予定が切羽詰まっていても確認作業だけは怠らないようにしています。
