半導体関連製品:TPSS 炭化ケイ素セラミックス

高温から低温プロセスまで幅広いニーズに応える!

高純度炭化ケイ素を主成分とするTPSSは当社独自の技術により開発された半導体関連材料です。TPSS製品は、高純度、高強度、高耐食性など数多くの特性をもっており、半導体熱処理炉用炉芯管をはじめ均熱管、ボート、フォークなどに応用されています。また、製品の表面にCVD法により超高純度で緻密な炭化ケイ素膜をコーティングしたグレードも提供しており、幅広いユーザーニーズに対応しています。特に精密加工技術を取り入れたウェーハボートには定評があり、300mmウェーハプロセスでの品質、歩留向上にも貢献しています。

縦型炉心管、ボートセット
縦型炉芯管、ボートセット
横型マザーボート、ボート
横型マザーボート、ボート
横型炉心管
横型炉芯管

認定サプライヤー
クアーズテック株式会社は、主要装置メーカー3社(ASM Pacific Technology Ltd、株式会社日立国際電気、東京エレクトロン株式会社)のSiC300mm製品認定サプライヤーになっています。

認定証の写真
認定証

特長

TPSS表面のCVD膜はLP-CVD工程で生成するデポ膜(SiN、Si等)と近似した熱膨脹率をもつため、デポ膜剥離によるパーティクルが減少します。

TPSSの表面写真

(単位:×10-6/K)

材質 熱膨張係数(代表例)
ボート 炭化ケイ素 4.3
石英ガラス 0.5
デポ膜 窒化ケイ素 3.5
シリコン 3.9

※RT.〜800℃

このページのTOPへ戻る

グレード別化学分析例

[ppm]

グレード Fe Al Na K Ca Cu Cr Ni
TPSS-U 2.5 0.5 0.2 0.2 0.7 <0.01 0.1 0.3
TPSS-CU 0.04 0.02 0.02 <0.1 0.01 <0.01 <0.01 0.01

※加圧酸抽出法により試料を調整し、原子吸光光度計で評価しています。
※TPSS-CUはCVD膜の分析値です。

熱的特性(代表例)

TPSSは、石英ガラスに比べて熱伝導率が高いため、炉芯管として使用すると均熱がとり易いという特長をもっています。また、アルミナに比べ耐熱衝撃性に優れています。

材料 比熱
(室温、J/gK)
線膨張率
(×10-6/K)
熱伝導率
(室温、W/mK)
耐熱衝撃温度
(△T、℃)
TPSS 0.69 4.3(室温〜1000℃) 175 400
石英 0.70 0.5(室温〜1000℃) 1.66 900
アルミナ 0.79 7.8(室温〜900℃) 30 220

TPSSの各温度での比熱
TPSSの各温度での比熱のグラフ

TPSSの室温から各温度までの平均線膨張率
TPSSの室温から各温度までの平均線膨張率のグラフ

TPSSの各温度での熱伝導率
TPSSの室温から各温度での熱伝導率のグラフ

このページのTOPへ戻る

耐食性、耐酸化性

TPSSは石英ガラスに比べ、フッ酸などの強酸に対し優れた耐食性を示します。さらにCVD-SiCコーティング品は硝酸とフッ酸の混酸溶液にも腐食されません。また、TPSSは高温度においても優れた耐酸化性を示します。

フッ酸溶液におけるエッチング深さ
フッ酸溶液におけるエッチング深さのグラフ

混酸溶液[硝酸(x)、フッ素(1)、水(4)]におけるエッチング深さ
混酸溶液における[硝酸(x)、フッ素(1)、水(4)]エッチング深さ

1200℃における酸化膜の成長
1200℃における酸化膜の成長のグラフ

電気的性質

TPSSは導電性をもち、帯電などが起こりにくい材料です。電気抵抗率を他材料と比較して下記表に示します。

材料別体積抵抗率の比較例 (室温)
材料 体積抵抗率(オメガ・cm)
TPSS 10-1
透明石英ガラス 1018
アルミナ 1014
炭素 10-3

TPSSの体積抵抗率
TPSSの体積抵抗率

このページのTOPへ戻る